Bicycle

2023-11-03

南海電鉄×シマノスクエア サイクルトレイン2023 「紀の川RIDE & FISH」の一日をレポート

昨年に続き、今年も「南海電鉄×シマノスクエア サイクルトレイン2023」が運行! 


シマノスクエアでは3つのライドツアーを企画しましたが、ここでは申し込み開始後すぐに定員(!)となった「シマノスクエアと行く 紀の川 RIDE & FISH」の模様をレポートします。



11月3日、祝日の南海なんば駅には朝からサイクリストたちが自転車とともに集結していました。昨年も見たこの光景、そう、南海電鉄とシマノスクエアがタッグを組んで運行する臨時列車のサイクルトレインがみなさんのお目当て。


乗るだけで楽しいサイクルトレイン


去年もそうだったように、自転車をそのまま電車に持ち込めるサイクルトレインにやっぱりテンションが上ります。発車までの間は、貴重な撮影タイム。愛車と電車という、普段は撮ることのできない絵に誰しもが興奮気味。ライドをする前から楽しいこのイベント感がサイクルトレインの魅力のひとつ。




今回の臨時列車は、和歌山県橋本市の「御幸辻駅」まで運行。もう背後には山が迫る、内陸の町です。


シマノスクエアでは、今回レポートする「シマノスクエアと行く 紀の川 RIDE & FISH」のほかに2つのツアー(「シマノレーシングと行く 高野山ヒルクライムライド」「シマノスクエアと行く 和歌山フルーツライド」)を提案。様々なサイクリスト層にこの地域を堪能してもらおうという趣向です。


フリーライドの参加者も含め、60名を超えるサイクリストが自転車とともに改札から出てくる様は圧巻の一言。



自転車乗りたちが釣りに挑む


「シマノスクエアと行く 紀の川RIDE & FISH」の参加者は6名。そのほとんどの方が普段は釣りをされないということで、ワクワクした面持ちが印象的。みなさん自転車にはよく乗られているということで、今日は60km強のライドが予定されていますが不安顔は一切なし。頼もしい!



今回のゲストライダーである釣り好きフォトグラファーの辻啓さんは、自身のバイクに釣具を詰め込んでの参加。釣り竿も含めて、これだけコンパクトに収納できるからこそ、自転車と釣りを同時に楽しむ「RIDE & FISH」が成り立つのでしょう。


今日はライドも釣りも、そして撮影もと忙しい一日になりそうです。この記事の写真もすべて辻さんの撮影によるものです。感謝!


このライドを引率するのは、シマノスクエアのアサケン副店長こと浅野さん。お店でお話したことのある方も多いかもしれません。参加者分の釣り道具をたっぷり持ってきていただきました。こちらも感謝! 各人が釣り道具を受け取ってバイクに積んだら、いよいよライド開始です。



走りやすく美しい、紀の川沿い


奈良県の山の深くから吉野川として流れ出し、和歌山県に入って紀の川と呼ばれる大河が今日のRIDE & FISHのフィールド。フィニッシュは南海線の終着駅である和歌山市駅です。紀の川はこの和歌山市で海に流れ出るため、山の中からスタートする今日のルートは自然な下り基調。走りやすそうな約60kmのコースです。途中釣りに良さそうなポイントがあったら釣り竿を出してみることにしましょう。


それにしてもこの日は秋の好天。ただ自転車に乗っているだけでも最高な日和に、釣りまで楽しもうというのだから、こんな贅沢なことはありません。


右岸から左岸へと、ときどき道を変えて続く紀の川サイクリングロード。山深かったスタート地点から20kmほど走ると、徐々に開けた下流域の風景が広がります。流域は桃の産地であったり柑橘類も有名で、春にもここを走ってみたいなと思いながらペダルを踏んでいきます。



集まったサイクリストのバイクも多種多様。ロードバイクからグラベルバイク、レンタルのEバイクミニヴェロまでいろんなバイクが揃いました。みんなでペースを合わせて走れるのは、一秒一刻を急がないRIDE & FISHならでは。


お昼ごはんは「おむすびスタンド くど」のおにぎりをテイクアウト。きらきらと光る紀の川がとても穏やかで美しい。




いよいよ釣り開始!


もう50km近くを走ってすっかり紀の川ライドを満喫しましたが、今日はここからが本番。良さそうな川べりでいよいよ釣り道具を紐解きます。


釣りは初めて、というほとんどの参加者のためにアサケン副店長のレクチャータイム。ロッド(釣り竿)やリールの使い方、ルアーの投げ方や動かし方など、基本的な動作を教わって練習。ルアーを遠くまで投げるだけでも楽しいものです。




ひとしきり操作を覚えたら、本命ポイントまでもうひとっ走り! ルアーフィッシングは荷物も少なく、すぐに畳めるのでRIDE & FISH向きな釣り方です。もう少し慣れてきたら、走りながらよいポイントだけを釣ることで釣果アップも期待できそう。



和歌山市内に入って、本命ポイントへ。もう海までも数キロという距離の河口近く。メインターゲットのシーバス(スズキ)もそこかしこに潜んでいそうな雰囲気がむんむんです。みなさん再びロッドを取り出して、ルアーを投げ始めます。




あっちに投げ、こっちに投げ、ルアーの種類を変えてまた投げて……。手を変え品を変え、小一時間全員で集中してやってみたものの、残念ながらアタリはなし。それでも、水中の様子を想像しながら投げ続けるアクティブなルアーフィッシングの魅力を感じてもらえたのか、再びバイクに乗るみなさんの表情は晴れやかでした。次回こそは釣りたい!




紀の川沿いにかかる南海電鉄の架橋をくぐって和歌山市駅へ。駅員さんたちに迎え入れられて、たっぷり走って釣った一日が終わったのでした。大阪市内へと向かう帰りの車窓には、先ほど走った紀の川が夕陽を浴びて輝いています。



また自転車で走るために、また釣りをするために戻ってこよう。昨年に続き、和歌山の新たな魅力に触れたサイクルトレインでした。



文/小俣雄風太
写真/辻啓


南海サイクルトレイン2023 アフタームービー