Bicycle event

【2023年5月27日】堺打刃物散走

[開催日] 2023/05/27

堺打刃物の製造現場に触れる一日


堺打刃物は、鍛冶、柄付け、刃付け、研ぎなど、各工程ごとに専門の職人の手を渡り歩いて仕上げられる刃物で、非常にこだわりの刃物であることから、各地の料理人から高い支持を集める刃物でもあります。


そんな堺打刃物は、大阪・堺の伝統産業でもあり、その製造現場を自転車で巡って刃物ができるまでの工程を見学することができる「堺打刃物散走」は、シマノスクエアの人気散走シリーズのひとつです。


堺市役所前を出発する前にまずは集合写真。堺散走では同じ堺の自転車企業「株式会社アキボウ」のご協力でTernやDAHONのミニベロを参加者にお貸出ししています。


堺の市街地を巡るので、のんびりと走れて小回りのきくミニベロは、この散走にベストマッチな自転車です。この日は自転車をお持ち込みのお客様もおられましたが、遠方からの参加や自転車をお持ちでない方も手軽に手ぶらでご参加いただけます。


堺市役所前から出発します


まずはシマノ本社に立ち寄り


シマノスクエアが堺で開催する散走イベントでは最初にシマノ本社を訪れることが多く、今回も堺市役所前を出発後、シマノ本社へと向かいました。内部をご案内する事はできませんが、屋外からでも様子が伺える社員専用駐輪場などをご覧いただいています。


シマノ本社工場前で記念撮影


火花散る鍛冶工程見学


まず最初に立ち寄るのは、榎並刃物製作所の鍛冶工程です。高温に熱された鋼と軟鉄を鍛造して接着し、堺打刃物の原型を作り上げていきます。


高温の炉の前で作業される榎並さん


鍛冶職人が受け持つ工程を間近で拝見させていただけるので、温度感や鍛造時の音、粗削り時の火花など、見学者の様々な感覚が刺激されます。



今回訪問させていただいた榎並さんの工房では、包丁作り体験を予約制で定期的に開催されています。毎日使う包丁をご自分で作ってみるのもいいですよね。


MY包丁作り体験はこちらから



持ち手部分にもこだわる職人技


次に訪れたのは包丁の柄付けを行う工房「辰巳木柄製作所」です。昭和2年創業の老舗工場です。現在は3代目と4代目が、この伝統産業を受け継がれています。


一本一本手作りされる持ち手部分は、ひとつひとつにどこか趣きを感じさせます。趣向に合わせて柄の素材を変えることで、外観的な雰囲気も変化しますが、包丁のバランスを取る非常に重要な工程であり、ここにも職人技が光ります。


この日は3代目ご夫婦と一緒に記念撮影させていただきました。


堺伝匠館で堺の伝統産業に触れる


ふたつの工房にほど近い場所に「堺伝匠館」があります。ここには堺打刃物を中心に堺の伝統産業が展示・販売されています。2階の展示室には堺打刃物の全行程が分かる展示や様々な種類の専用包丁がズラッと並んでいるので、大変見応えがあります。


鍛冶と柄付けの各工程を見学したのちの訪問なので、刃物が形作られていく工程展示は特に見学内容の振り返りにもなって、より理解も深まっていきます。



昼食は堺の老舗のお茶屋さんで


朝から自転車でいろいろな場所を巡ってきたので、お腹もペコペコです。次に訪れるのは、170年以上前に堺で創業されたお茶屋さんのカフェ、茶寮つぼ市製茶本舗 堺本館でお茶にちなんだランチをいただきます。


シマノスクエアが堺で開催する散走では、いつものようにお世話になっているのでランチの内容は他のレポートでもご紹介していますが、ほうじ茶で仕上げた茶粥が添えられる梅干しと一緒に食べると絶品です。


また、選べるお茶にちなんだデザートが最高なんです。どれも濃厚なお茶の風味が格別で、どれを選ぼうかと悩んでしまいます。追加料金をお支払いすると、堺の刃物で削られたふわっふわの抹茶かき氷も選べるのですが、これはぜひとも食べていただきたいデザートです。


この日のASAKENチョイス(抹茶と抹茶くくろふ)


いつもお茶のお話をしてくださる三宅さんとお店の前で記念撮影


刃物の命、刃先作りの工程を巡る


昼食を終え、堺打刃物散走は折り返し地点。まだまだ旅は続きます。次に訪れるのは、包丁の命でもある刃先を作る工程です。刃先は刃付けと呼ばれる工程を専門に扱う職人さんが担当しています。


この刃先に関する案内は、株式会社馬場刃物製作所の馬場社長が直々にご対応くださいました。


刃付けの工房を案内してくださる馬場社長


刃付けの工房では、鍛冶屋さんから届いた包丁の金属部分を的確に何度も研ぎ工程を繰り返しながら刃先を仕上げていきます。この時は海外からの研修スタッフも作業されており、とてもインターナショナルな雰囲気でした。


刃先のメンテナンスのための砥石による刃研ぎ講座


刃付けの工場を出て、すぐそばにある馬場刃物さんのショールームにお邪魔して砥石を使った家庭でもできる刃研ぎを教えて頂きました。


参加者は普段ご家庭でお使いの包丁を持ち込んで頂き、この講座の中で刃先を蘇らせることを目指します。(※刃物は十分に梱包して持ち運んでいただいております)


馬場社長の他にもスタッフの方が指導役としてサポートしてくださり、皆さん包丁を研ぐ姿が徐々に様になってきます。最後は短冊状にした新聞紙をスパスパ切るのが楽しくなるほどの仕上がりで、持ち帰っていただいています。


馬場社長とイタリア人研修スタッフを囲んで記念撮影


最後の訪問先はシマノ自転車博物館


堺打刃物ができるまでの各工程と普段のメンテナンス方法までを一通り学ぶことができて、堺打刃物を丸一日満喫して頂く事ができましたが、この旅はまだ終わりませんよ。


この散走を締めくくるのは、シマノ自転車博物館見学です。株式会社シマノの創業者は創業前、堺の刃物を作る職人だったそうです。そういった意味でも堺と刃物とシマノは切っても切り離せない関係にあるのかもしれません。


最後にシマノ自転車博物館にて全員で記念撮影


シマノ自転車博物館の閉館時間は16:30なので、少し駆け足でのご説明にはなりますが、自転車の歴史や現代の自転車に取り付けられる最新の自転車部品まで、いろいろなエピソードを交えながらご案内しています。ここまでお読みいただき、ありがとうございます。


さて、シマノスクエアがお届けする「堺打刃物散走」はいかがだったでしょうか?


なかなか濃密な1日となりますが、学び多き堺探訪の旅は自信を持ってご案内できるシマノスクエアのスペシャル散走プランです。次回開催の際には、ぜひご参加ください。皆様のご参加をお待ちしております。



TEXT & PHOTO : ASAKEN副店長


 



多くの料理人が選ぶ堺打刃物


大阪 堺市の伝統産業として「堺打刃物」(さかいうちはもの)をご存知の方も多いのではないでしょうか。堺の刃物は制作工程ごとに分業化されており、主に鍛冶、刃付け、柄付けと専門の職人が丹精込めて作り上げています。それら各工程の工房を自転車で巡りながら堺打刃物の製造工程をご覧いただき、堺打刃物のものづくりを体感して頂きます。また、ご自宅で普段使用されている包丁をお持ち込み頂いて、実際に砥石を使い、刃物の研ぎ体験をして刃先を蘇らせることができます。


訪問する工房 (訪問順)

・榎並刃物製作所

・辰巳音松商店

・株式会社 馬場刃物製作所|http://www.baba-hamono.com/

 



お茶にちなんだランチメニュー



ランチは堺で170年以上続く老舗の製茶店 「茶寮つぼ市製茶本舗 堺本館」 にて、お茶にちなんだランチメニューを頂きます。



お茶料理と茶粥の一期一会セットは、香り高いほうじ茶で丁寧に炊き上げた茶粥と季節の食材とお茶を使った特製デリ4品に、選べるお茶と選べるデザート付きのランチセットです。


自転車の歴史などが学べる博物館


シマノ自転車博物館


シマノ自転車博物館にも皆さまをご案内致します。堺の歴史と自転車が実は密接に関係していることも、ここに訪れると学ぶことができます。このイベントを通して堺の「刃物」や「自転車」の歴史・文化に触れることのできるサイクリングイベントとなっております。


手ぶらでの参加も大歓迎!


自転車をお持ちでなくても参加が可能です。今回も乗り降りがしやすくて小回りのきく折りたたみタイプのミニベロ(小径車)を株式会社アキボウのご協力でお貸し出し致します。


【貸出し車両リスト】
■DAHON
  Speed Falco (ライムサプリング)
  viscEVO (マットブラック)
  DEFTER (アッシュブルー)

■Tern
  VERGE P10 (ダークブロンズ)
  VERGE D9 (レッド)
  LINK D8 (マットブラック)


ヘルメットやグローブについてもお貸出し可能ですので、自転車に乗りやすい服装でご参加ください。もちろん全て持ち込みでご参加頂いても大丈夫です。



 

【開催日】2023年5月27日(土)

【集合】 9:00 @ 堺地方合同庁舎前・市民交流広場(南海高野線堺東駅下車 西出口より徒歩数分)

【解散】 17:00 @ シマノ自転車博物館

【参加費】6,000円(税込)※刃研ぎ体験料、博物館入館料、保険料、昼食代込み

【コース】堺市役所前 集合 → 榎並刃物製作所 見学 → 辰巳木柄製作所 見学 → 昼食 (茶寮つぼ市製茶本舗堺本館)→ 堺伝匠館(堺伝統産業会館)見学 → 馬場刃物製作所 見学・体験 → シマノ自転車博物館 見学・解散

【走行距離】約7km、堺市内の平坦路を走行します。

【定員】 6名

 

【注意事項】
・お電話でのお申込みは出来ません。
・各種自転車の台数に限りがございますので、ご希望に添えない場合がございます。
・定員に達し次第、締め切らせていただきます。
・お申込み受付後、info@shimanosquare.com から参加費のお支払いなどに関するご案内メールをお送りいたします。 (迷惑メールの設定をされている方は必ず設定をご確認ください。)
・参加費は事前に店頭支払い、またはお振込みいただいております。当日の現地払いは出来ません。
・進行上の都合で順路等が変更になる場合がございます。
・ご自分の自転車で参加をご希望の方はお申し込み後、事前にお知らせください。
・自転車を持ち込まれる場合は事前に車両の点検整備を実施の上、ご参加ください。
・自転車を持ち込まれる方は必要なスペアパーツもご持参いただくよう、お願いたします。
・参加費の支払期限までにお支払いが完了しない場合は必ず事前にご連絡ください。事前のご連絡がなく、お支払いが確認できない場合はキャンセルとなりますので、ご了承ください。