Osaka 散走|大阪城散走ー都心に重なる歴史のレイヤー

大阪城を中心とするこの一帯には、古代から現代まで、日本の都市の記憶が幾重にも折り重なっています。 難波宮に始まる古代国家の足跡。 豊臣秀吉が築いた大坂城とその城下町。 空堀や太閤下水に残る都市インフラの原型。 そして再建された教会や神社に映る、近現代の息吹と歴史観。 それらすべてが、一本の道筋のなかに重なり、 自転車でたどるにはちょうどいい距離に置かれています。 あなたは、どの層に耳を傾けてみたいですか? 城壁の石組みからかすかに伝わる時代の息吹。 それとも、交差点の名前に残る往時の風景。 この都市に折り重なる記憶の層を、ひとつずつめくっていくように。 散走は、権力と祈り、市井の暮らしと都市が交差する場所を、 あなた自身のペースでひも解いていく旅です。

DATA

★★
13.5km
150m
4時間
スタート/ゴール
大阪城公園駅/大阪城公園駅

【おすすめスポット】

  • 大阪城天守閣

    1583年に豊臣秀吉によって築かれ、現在の天守閣は1931年に市民の寄付金によって再建されたものです。外観は豊臣秀吉の時代の天守を模しており、歴史的な雰囲気を感じることができます。構造は鉄骨鉄筋コンクリートで、エレベーターが設置されていますが、天守閣は国の登録有形文化財に指定されており、その価値が認められています。
  • 豊国神社

    大阪城内に位置し、秀吉公、秀頼公、秀長卿を祀る豊国神社は、出世開運の神として広く信仰されています。農民から天下人へと成り上がった秀吉公にあやかり、多くの参拝者が訪れます。神社の正面には桜門があり、その周囲には豊かな自然が広がっています。
  • 越中井

    細川忠興の屋敷の台所にあったと伝えられる越中井。この場所は、細川忠興の正室である細川ガラシャ(玉子)の最期の地としても知られています。1600年の関ヶ原の戦いの際、石田三成に人質にされることを拒み、自ら命を絶ちました。石碑には、細川ガラシャの辞世の句「散りぬべき 時知りてこそ 世の中の 花も花なれ 人も人なれ」が刻まれています。
  • 大阪玉造カテドラル聖マリア大聖堂

    1894年に設立されましたが、1945年の大阪大空襲で焼失。その後、1963年に市民の寄付によって再建されました。現代建築家・長谷部鋭吉の遺作で、堂本印象や羽淵紅州が手掛けたステンドグラスや壁画が特徴です。また、2400本のパイプを持つ巨大なパイプオルガンが設置されています。再建された大聖堂は、戦後の復興の象徴として、歴史的な価値を持ち続けています。
  • 玉造稲荷神社

    紀元前12年に創建されたと伝えられ、豊臣秀頼によって再建され、豊臣家の鎮守社となっています。戦後1954年に再建された境内には、豊臣秀頼公銅像や白龍池がある他、難波玉造資料館では、古代玉遺物や玉作り工程、古代土器などの貴重な資料が展示されています。
  • 三光神社

    戦国時代の武将・真田信繁(幸村)にまつわる伝承で知られています。1614年の大坂冬の陣の際、信繁はこの神社の場所に出城「真田丸」を築き、そこから三光神社のある地まで地下の抜け穴を掘ったとされています。現在も、境内には「史跡 真田の抜け穴跡」とされる石室状の横穴が残されており、毎年11月の第1日曜日には一般公開されています。
  • 空堀商店街

    松屋町筋西側に昭和レトロな商店街が約800mに伸びる、昭和の趣を色濃く残す商店街です。大名の由来は、かつてこの地に存在した大阪城の南惣構堀(みなみそうがまえぼり)にあります。この堀は水をたたえない「空堀」であったことから、地名として定着しました。大坂冬の陣の後、徳川方との和議により埋め立てられましたが、現在でも一部の店舗内からその遺構を垣間見ることができます。
  • 太閤下水

    豊臣秀吉が大坂城の築城時に整備したと伝えられる石積みの下水溝で、現在も一部が現役で使用されています。この下水道は、町屋の裏手に設けられたことから「背割下水(せわりげすい)」とも呼ばれ、城下町の碁盤の目状の町割りとともに整備されました。当時の大阪は低湿地であったため、排水対策としてこのような下水道が必要とされました。地上にはのぞき窓があり、内部を覗くことができます。事前予約をすれば、地下施設の見学も可能です。
  • 難波宮跡

    645年の大化改新以降、約150年間にわたり天皇の住まいや政治・儀式の場として使われました。特に、天皇の住居(内裏)と政治・儀式の場(朝堂院)を明確に分けた構造は、日本で初めて導入され、後の藤原京や平城京の宮殿にも影響を与えました。また、難波宮から「日本」という国号や元号の使用が始まったとされています。
  • 大阪歴史博物館

    10階から7階までが展示フロアとなっており、古代から近現代までの大阪の歴史を、実物資料や再現模型を交えて紹介しています。古代フロアでは、奈良時代の難波宮大極殿を実物大で復元し、天平16年(744年)の遷都儀式の様子を人形と映像で再現しています。また、地下1階には難波宮の遺構が保存・公開されており、古代の宮殿の一部を間近に見ることができます。

【主なコースポイント】
大阪城公園駅―大阪城天守閣―豊国神社―越中井―大阪玉造カテドラル聖マリア大聖堂―玉造稲荷神社―三光神社―空堀商店街―太閤下水―難波宮跡公園―大阪歴史博物館―大阪城公園駅



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