グリーンエクササイズの魅力
グリーンエクササイズという言葉を知っていますか?
これは、自然の中で身体を動かすと、それ以外の場所よりも心に良い効果が得られるという考え方です。
森の中を歩く、川沿いをサイクリングする、湖でボートを漕いで釣りをする――自然の中で行うあらゆるアクティビティがグリーンエクササイズにあたります。
気分が落ち込むのは誰にでもあること。そんなときにこそ、自然の中で少し体を動かす「グリーンエクササイズ」が効果的だと言われています。
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わずか5分で気持ちが前向きに
英国・エセックス大学の研究グループは、森林や農地、水辺といった自然豊かな場所で、ウォーキングやサイクリング、乗馬、ガーデニングなどを行った際のメンタルへの影響を調査しました。1,252人を対象としたこの研究で明らかになったのは、以下のようなことです。
• 自然の中で体を動かすと、開始からわずか5分で気分が前向きになり、自己肯定感の改善がみられた 。
• 種類に関わらずどんなエクササイズでも効果がみられた 。
• 筋トレのような高強度の運動よりも、ウォーキング、サイクリング、軽いジョギングなどの軽~中強度の運動で大きな効果があった。
自然の中で過ごす時間には、心拍数や血圧を下げ、ストレスホルモン(コルチゾール)の分泌を抑える効果があるとされています。
心が沈んでいるときでも、グリーンエクササイズはその気分をやわらげ、気持ちを前向きに整える“マインドフルネス”のような役割を果たします。わずかな5分間が、あなたの心をそっと支えてくれるかもしれません。
自転車で“快適”が続くグリーンエクササイズ
自転車は、グリーンエクササイズとして特に相性の良いアクティビティの一つです。
ウォーキングよりも速く、車よりもゆっくりと、風を感じながら五感で自然を味わえるスピードは、自転車ならではのもの。流れる景色や鳥の声、木々の音に包まれながら走るだけで、自然との一体感や心の整いを感じられます。
心理的にも興味深い研究があります。
サイクリングとウォーキングそれぞれのテンポの違いによる「快適感」の変化を比較した調査では、ウォーキングではテンポが速くなるにしたがって「快適感」が下がってしまうのに対し、サイクリングはテンポに関係なく快適感が持続しています。
同じ程度の運動強度でも、自転車の方が気持ちよさを持続させながら運動できていることが分かります。その理由のひとつは、自転車は風を受けて爽快な気分となっていることが影響していると考えられます。
自転車の気持ち良さはそれだけではなく、自分の足でペダルを漕いでスピードをコントロールする一体感、ペダルを止めてもスーッと滑走する(コースティング)自転車ならではの特性や、「チチチ...」と静かに鳴るラチェット音――そうした細やかな五感への刺激が、グリーンエクササイズを“心地よい体験”へと導いてくれます。
「水辺」が持つチカラ
エセックス大学の研究にて報告されたグリーンエクササイズの効果についてもう一つ興味深い話があります。それは最大の効果が得られる「環境」について。
・ 水辺(海、湖、川など)を含む環境が最も強い効果を示した。
・ 森林など緑のある環境も効果的だったが、水辺との組み合わせが特に良好だった。
海や川などの“青い風景”は、森や山などの“緑”以上に、ストレスを軽減し、気分を改善し、注意力を回復させる、という効果が確認されています。自然の中でも“青と緑”のコンビネーションがとくに有効であることが明らかになっています。
人と自然のふれあいの中で
シマノはコーポレートミッションに「人と自然のふれあいの中で、新しい価値を提供し、健康とよろこびに貢献する」という言葉を掲げています。
サイクリングやフィッシングといった自然と親しむアクティビティは、まさにその“ふれあい”を体現するもの。そしてそれらは、心と体に「健康」と「よろこび」をもたらす、持続可能なライフスタイルそのものです。
おわりに
グリーンエクササイズは忙しい日常の中でも、ちょっとした工夫でを取り入れることができます。
• 通勤時、あえて緑の多い公園の中を自転車で通ってみる
• 昼休みに5分だけ、近くの川沿いをゆっくり走ってみる
• 週末には、自転車で水辺まで足をのばし、釣りを楽しむ
現代人にとってまとまった時間を確保するのは難しいもの。それでも、わずか5分で心は変わります。自然の力とふれあう時間が、あなたの毎日をもっと健やかに、軽やかにしてくれるはずです。