

自転車に乗ることで得られる3つのメリット
自転車通勤に最適な距離は何km?
年齢を重ねるごとに気になりはじめる、容姿の変化や体力の衰え。老化という現象は、誰しも避けることはできません。しかし、日々の過ごし方によって老化のスピードを緩めることは可能です。
アンチエイジング効果が高いとされる習慣のひとつが、適度な運動。たとえば毎日の移動を自転車に置き換えるだけでも、心と身体にハリが出てくるのを感じられます。
そこで今回の記事では、自転車に乗ることによって得られるメリットのなかから、アンチエイジングにうれしいものを3つご紹介。すぐにでも自転車を暮らしに取り入れたくなるはずです!
Contents
メリット①
気になる脂肪をすっきりさせられる
年齢を重ねるにつれて体重が増えやすくなるのは、基礎代謝量が少なくなるからです。基礎代謝とは、何もしなくても生きているだけで消費するエネルギーのこと。年齢とともに低下していくため、すべての人が加齢によって「太りやすく」なってしまうのです。
とくに脂肪が蓄積しはじめるのが、30〜40代。女性はエストロゲンというホルモンの減少によって内臓脂肪がつきやすくなり、男性はアンドロゲンという男性ホルモンの低下によって筋肉量が減少することなどから、脂肪の量が増えていくと考えられています。
シマノがメタボリック症候群とその予備軍の男性6名に対して、3カ月間「できるだけ自転車を使う」というゆるやかなルールで実験を行ったところ、平均的に体重・体脂肪率がダウン。なかでも自転車習慣のなかった被験者ほど、脂肪燃焼の効果が大きいということがわかりました。
自転車はランニングよりも膝や腰への負担が少ないため、ダイエットのために運動をはじめたい人にもぴったり。坂道を走ればさらに多くのエネルギーを消費することができ、脂肪を貯めにくい身体に変わっていきます。
さらに、変速機で運動強度を調整できるのも自転車の魅力。少しがんばってペダルを重くしたり、軽くしてゆっくり走ったりということを繰り返すことにより、脂肪燃焼に有効な運動といわれる「インターバルトレーニング」と同様の効果も期待できます。
メリット②
ペダリングの「筋ポンプ作用」で
血流改善!毛細血管が蘇る
老化は、体内の隅々にまで張り巡らされた血管にも起こります。とくに血管の99%を占めるといわれる毛細血管は、年齢とともに減少。30〜44歳と75〜89歳を比べると、その量は約3分の1にまで減ってしまうそうです。
毛細血管が減ると、全身に酸素や栄養が行き渡りにくくなり、肌トラブルや抜け毛、冷え、むくみといったさまざまな不調が起こるように。高血圧による動脈硬化や骨粗しょう症、認知症など、命に関わる疾患のリスクも高くなります。
そこで重要なのが、毛細血管を枝分かれさせて新しく伸ばす「血管新生」という機能。血流を改善すれば、衰えた毛細血管も蘇る可能性があるのです。
血流が速くなると、刺激を受けた血管のなかでNO(一酸化窒素)が分泌されます。NOは血管を広げて柔らかく保ち、血圧を安定させて傷ついた血管を修復。さらに、VEGF(血管内皮細胞増殖因子)の分泌も促進し、血管新生を促します。
こうしたメカニズムを起こすため、血流を改善させるのに最適なのが有酸素運動です。とくに自転車は、「第二の心臓」ともいわれるふくらはぎにアプローチできるのが大きなメリット。筋肉の収縮と弛緩によって血管に圧力をかけ、下半身の血液を心臓へと送り出す「筋ポンプ作用」を、ペダリングによってリズムよく働かせることができます。
メリット③
スムーズな寝付きが
「若返りホルモン」を働かせる
アンチエイジングには、良質な睡眠も欠かせません。睡眠中に分泌されるのが、「若返りホルモン」ともいわれる成長ホルモン。細胞を修復し、新陳代謝を高めて疲労物質を排出するはたらきがあります。
成長ホルモンの分泌がピークを迎えるのは、入眠後30分から1時間程度で訪れるノンレム睡眠。残念ながら年齢とともに分泌量は減少してしまうため、最初のノンレム睡眠を妨げないように、スムーズに心地よく寝付くことが大切です。
寝付きをよくするためにも、やはり運動が効果的。とくに夕方に運動をして体温を上げると、眠りにつくまでの間に身体の深部体温が下がっていき、自然な眠気が訪れます。また、朝に日光を浴びて、体内時計の狂いをリセットするのもポイント。体内時計が整っていると、抗酸化作用のあるメラトニンをはじめ、健康を維持する体内物質の分泌も整い、また熟睡しやすくなるという好循環を生み出します。
通勤や通学に自転車を使えば、毎朝・毎夕の適度な運動を習慣化するのも難しくありません。
おわりに
日常に取り入れやすい自転車は、いつまでも若々しく過ごしたい人にとっての強い味方。今回の記事では、自転車運動によって期待できる3つのアンチエイジングをピックアップしましたが、メリットはほかにもたくさんあります。
運動習慣がないのなら、まずは自転車でちょっとしたお出かけをしてみませんか?少しずつ乗る時間を増やしていくことで、心身の変化を感じてください。