

短時間から始める自転車習慣
忙しい毎日を過ごす大人にとって、運動を習慣化するのはハードルが高いもの。美容や健康にいいことはわかっていても、まとまった時間はなかなか確保できないというお悩みも多いのではないでしょうか? そんな方に朗報です。実は近年の研究で「ごく短い運動の積み重ねでも、続けて運動した場合と同様のベネフィットが得られる」ということが明らかになってきているのです! そこで今回の記事では、運動とその効果についての新しい情報をご紹介。さらに、日常生活に取り入れやすい自転車のメリットも取り上げます。
Contents
10分以上続けなくてもOK!
運動のカギは「積み重ね」
「運動は○○分 続けないと効果がない」という話は、以前はよく耳にしました。しかし、それはもう過去の話。 アメリカの保健福祉省が公開している「身体活動に関するガイドライン」では、2018年の改訂で「10分以上の継続した運動が必要」という条件が撤廃されました。ごく短い運動の積み重ねであっても、健康上のベネフィットが得られると結論付けたうえで、「1週間に150分以上の有酸素運動」を推奨しています。 日本の厚生労働省による「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」でも、「短い時間の積み重ねでも健康増進効果は得られる」と明記。継続時間ではなく、「それぞれのライフスタイルに合わせて、今より少しでも多く身体を動かすこと」の重要性が強調されています。 「週に150分」というと長く感じるかもしれませんが、1日当たりだと21.4分。7分の運動を3回と考えれば、達成するのはそれほど難しくないのではないでしょうか。
短時間の運動に自転車がオススメな理由
1日たった20分程度なら、わざわざ運動の時間を確保するよりも、普段の生活のなかでできるだけ身体を動かすことを意識するほうが続けやすくなります。 そこでおすすめなのが自転車です。「移動しながら運動できる」という手軽さがあり、短時間運動の積み重ねにぴったり。徒歩だと10分で800m程度ですが、自転車なら2.5kmは移動できます。 たとえばシマノスクエアのあるグランフロント大阪を中心にすると、北は淀川を超えて十三、南は本町まで2.5km圏内。電車なら数駅分の距離を10分で運動しながら移動できるのです!ビジネスパーソンなら、通勤や仕事中の移動を自転車にしてみるのはいかがでしょうか? 休日のお買い物に、少し離れたところまで足を伸ばしてみるのもよさそうです 。 また自転車での運動は水中運動と同じく、膝や腰への負担が少ないのが特長。ランニングに比べて、脚にかかる負担が4分の1程度というデータもあります。体重の増加で腰や膝に痛みを感じている人も、これなら安心してチャレンジできるのではないでしょうか。 ウォーキングと比較すると、自転車のほうが運動負荷が大きく、心拍数が高くなりやすいのもポイント。体感としてはそれほどキツくないのに、脂肪燃焼と体力向上に適した運動強度(最大心拍数の50~85%)を実現しやすいため、ダイエットにぴったりです。 さらに、自転車は変速機によって自在に運動強度の調整が可能。「コースティング」といって、ペダルを漕ぐ足をとめ、惰性で走行すること もできます。その日の体調に合わせて「ゆるく・楽しく」続けられる運動なのです。
メンタルや仕事にもプラスになる
自転車通勤
近年の研究では、自転車によってたくさんのうれしい効果を得られることが明らかになっています。
たとえば、メンタルへの影響。自転車に乗ったことのある人なら、リズミカルにペダルを踏みながら風を切る爽快感を知っていますよね。その気持ちよさが、気分を前向きにするという調査結果があります。
また、自転車運動をすることでワーキングメモリの活性化や集中力の向上がみられるというデータも。 早稲田大学とシマノの 共同調査では、25分間軽く息が弾む程度に自転車をこぎ続けた後には、安静に過ごしたときに比べて正答率・反応速度ともに向上することがわかりました。
通勤を自転車に変えることで、気持ちが整うだけでなく仕事の効率化も期待できそうです。
おわりに
ほんの短時間の運動を積み重ねることでも、健康効果は期待できます。「20分以上は続けないと」「毎日やらないと」といった自分へのプレッシャーは捨てて、普段の生活に足し算する気軽さで始めてみませんか?
とくに自転車は移動手段として生活のなかに取り入れられるので、「知らないうちに運動していた」という感覚で続けられます。朝10分、夕方10分自転車に乗るだけでも、うれしい効果を実感できるはずです。
大切なのは、最初の一歩を踏み出すこと。やる気がなくても、とりあえずはサドルにまたがってみる–––それだけで、ココロもカラダも軽やかに回りはじめるかもしれません。